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ネパール

このページでは、ネパールの方を外国人介護士として日本へ招く場合に知っておくと良い、ネパール人の国民性やネパールという国のこと、またネパール人介護士を採用するための制度・条件などをまとめて解説しています。

ネパールの人材を受け入れることができる制度/条件の紹介

カトマンズの画像

日本の介護業界でネパール人を外国人介護士/外国人労働者として受け入れる場合、「特定技能ビザ」・「技能実習生」・「在留資格:介護」といった3種類の制度を活用できます。

特定技能ビザ

特定技能ビザとは、日本とネパールとの二国間協定にもとづき、特定の業種に関してネパール人を外国人労働者として日本で受け入れるためのビザです。介護分野は特定技能ビザの対象職種として定められており、特定技能ビザによって来日したネパール人であれば、労働力としての受け入れが認められています

ネパールの方に特定技能外国人として来日してもらう場合、窓口は「ネパール労働・雇用・社会保障省海外雇用局日本担当部門」という公的機関になります。日本で特定技能外国人として働きたいと考えるネパール人はこの窓口機関によって管理されており、日本の特定技能所属機関はここに求人申込を提出するか、駐日ネパール大使館を通じて申し込みを行うといった流れになるため、ネパール人の採用を考えている方はまずこちらから情報収集をすると良いでしょう。

参照元:【PDF】出入国在留管理庁「ネパール特定技能外国人に係る手続の流れについて」(http://www.moj.go.jp/isa/content/930004405.pdf

技能実習

特定技能ビザと異なり、技能実習生はあくまでも日本での技術習得や学習を目的とした方を受け入れるためのもの。日本の介護施設等で業務に従事する権利はありますが、純粋な労働力として考えることはできません。

介護分野の技能実習生となるには、来日前に一定水準以上の日本語能力や介護に関する経験などを認められる必要があります。

在留資格「介護」

特定技能ビザや技能実習制度によって日本で介護経験を積んだネパール人が、介護福祉士国家試験に合格して介護士資格を取得した場合、改めて外国人介護士として日本で就労できます。

一定期間ごとにビザを更新する必要がありますが、定期的な更新手続きができれば、期間に制限されず外国人介護士として日本で働くことが可能です

ネパールの特徴

世界最高峰エベレストを含む山岳国

ネパール(正式名称:ネパール連邦民主共和国)は南アジアに位置する山岳国で、世界最高峰として知られるエベレストを国土に含む、高山地帯です。

国土面積は北海道の約1.8倍という大きさであり、2019年のアジア開発銀行の発表では人口2,970万人と、アジアの中では比較的小規模な国家となっています。

また多民族国家としても知られており、パルバテ・ヒンドゥー、マガル、タマン、タルーなど複数の民族が暮らしていることも特徴です。

参照元:外務省|ネパール基礎データ(https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/nepal/data.html

内戦を経て民主主義を実現

ネパールでは、1951年から王政復古による立憲君主制が取られていました。50年代の後半からは国民間で政治活動が活性化して総選挙が行われ、王政と並行して議会制などが始められます。その後もクーデターなどにより国内の政治情勢が複雑に絡み合ってきました。

1990年代からは民主化へと舵を切りますが、1996年に王制打倒を掲げたネパール共産党毛沢東主義派による内戦が生じ、2000年代初頭まで国王暗殺などの政情不安定が続いていたことも。

そのような歴史が続いてきたなか、2015年に新憲法が公布され、現在は複数の州と地方政府が成立する多民族国家として落ち着いています

良好な関係が続く、日本とネパール

ネパールと日本の外交関係は第二次大戦後の1956年に樹立されており、それ以降両国間は良好な関係性を維持しています。日本からネパールへの経済援助額も大きく、ネパールの政情安定化や国民の生活環境などを整えるために、日本企業や民間団体などが積極的に関わってきました。

このような背景からネパールから日本へ来日する留学生や外国人労働者も少なくなく、日本国内では様々な分野でネパール人が活躍しています。在日ネパール人の数は2019年12月1日時点で約9万7千人です。

参照元:外務省|ネパール基礎データ(https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/nepal/data.html

ネパールの国民性

多様性の尊重

国内問題や周辺諸国との関係から、他民族・多文化とのつながりが深かったネパールでは、歴史的に多種多様な人々や文化に触れる機会を多く有してきました。またエベレストをはじめとした観光名所を目的に、ネパールを訪れる外国人は少なくありません。

その影響から、ネパール人は他国の人に対しても寛容で社交的な国民性を持つとされているため、来日した際でも現地人である日本人との関係性を築きやすい傾向があるかもしれません。

自分とは違う人種に対しての抵抗感が無くオープンに接することのできる国民性から、出稼ぎ労働者として海外に出ても、現地人と友好的な関係を築き、前向きに働けるといえます。

ホスピタリティの精神が強い

社交的なネパール人は、お客さんや困っている人に対しての思いやりの精神が強いという特徴があります。また大家族制が主流で、日頃から高齢者や子供にも接し慣れているため、介護人材として欠かせないホスピタリティの精神を備えている国民です。

道徳観や正義感を重視するあまり、中には他者に対して厳しく接する人もいますが、これはどこの国の人でも同様でしょう。ネパール人をはじめとする、外国の方を採用する際は日頃から積極的なコミュニケーションをとり、問題共有を行うことが大切です。

ネパールの宗教や文化

信心深く他者の信仰にも寛容

ネパールの国民の8割以上がヒンドゥー教徒とされており、少数ではありますが仏教徒とイスラム教徒もいます。また信仰対象となる宗教に関係なく信仰心にあつい人が多いことも特徴です。

新憲法の下では信仰・宗教の自由が保障されているほか、多民族国家であるという性質から、自分が信仰する以外の宗教についても比較的寛容なようです。

英語力が高く、日本文化への関心も強い

数多くの人種や文化の交流地として栄えてきたネパールの人たちは、全体的に英語力が高く、国際的なコミュニケーション能力が高いとされています。公用語であるネパール語を知らなくとも、英語が話せればネパール人と意思疎通できると言っても過言ではないでしょう。

また日本政府や民間団体などの積極的な支援や文化交流のおかげで、日本文化への関心を持つネパール人もいるため、両国の関係がさらに深まることも期待されています。

介護現場で気を付けたいこと

ネパール人の介護人材の数は
発展途上

令和元年10月に「特定技能『介護』試験」が実施された時、ネパール国内では来日を目指すネパール人が多く受験しましたが、当時は介護業界に関する理解が浸透しておらず、介護技能評価においてのネパール人の合格率はかなり低いものとなりました。

その後状態は徐々に改善しており、「令和2年12月介護技能評価試験・介護日本語評価試験」ではネパール人の合格率が介護技能評価試験で96.6%、介護日本語評価試験で99.1%と高い数値を誇っています。

しかし、外国人介護士として最初から日本で就労できる人材の数は依然として限られており、長期的な人材としてのネパール人の活用を目指す場合、受け入れ先となる介護施設にも相応の支援体制やサポート意識が求められるでしょう。

参照元:【PDF】厚生労働省「令和2年12月介護技能評価試験・介護日本語評価試験」(https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/000735901.pdf

外国人介護士を雇うと決めたら雇用制度を知ろう

ネパール人を日本の介護人材として活用する場合、例えば特定技能を利用するのであれば「ネパール労働・雇用・社会保障省海外雇用局日本担当部門」を通す必要があるなど、それぞれ理解しておくべきルールや制度が存在します。

そのため、ネパール人を対象とする場合に限らず、外国人介護士を日本で雇用しようと決めた場合は、どのような雇用制度や条件があるのか、きちんと理解した上で比較検討することが欠かせません。

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