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外国人介護士と「帰国」の問題

外国人介護士には常に「帰国」の可能性があります。そこで、経験豊富な外国人介護士の帰国を可能な限り回避して、企業に定着してもらうためのポイントや対処法をまとめました。

外国人介護士の帰国には2種類のパターンがある

外国人介護士の日本国内における就労について、2019年より「特定技能ビザ」が制度開始されました。しかし、介護福祉士の国家試験に合格できなかった外国人介護士が帰国しなければならないリスクが減った反面、特定技能を取得できない外国人介護士に関しては、経験に関係なく帰国を迫られるという問題は残っており、国家試験と比較して基準がやや緩和されたといっても、依然として外国人介護士のビザや資格、帰国に関する問題を無視することはできません。また、制度条件として、在留期間が限られている場合もあります。

加えて、優れた日本語能力を有し、介護分野で十分な経験を積んだ外国人介護士も増えている一方、彼らが日本での経験を活かして母国や、その他の国々で活躍するというケースも徐々に増えています。そのため、外国人介護士の帰国について考える際は、強制的な帰国だけでなく、本人たちの意思による帰国についても対処しなければなりません。

本人の意思に反して帰国しなければならないケース

新しく外国人介護士として来日する人材の場合、ONODERA USER RUNのような外国人介護士を取り扱う人材サービス会社などが、すでに現地で日本語教育や介護士として必要な分野の教育を行い、特定技能ビザの取得をサポートしているケースがあります。しかし、2019年の制度開始より前に来日していた外国人介護士の場合、すでに現場で豊富な経験を積んでいたにもかかわらず、特定技能ビザ取得のための日本語能力試験などに合格できなかったために帰国を迫られた、という事例も少なくありません。

また、特定技能ビザを取得できなかった人材に対してフォローする制度がなく、その際は介護施設などにとって貴重な人材が失われてしまうことを防ぐことができません。

特定技能ビザ以外で外国人介護士を受け入れる場合の注意点

特定技能ビザの他にも、介護現場で実習生として経験を積み、介護福祉士の国家試験に合格して、外国人介護士として日本国内で働くといった選択もあります。しかし、そのためには介護の現場で仕事をしてもらいながら、十分な日本語教育や、国家試験合格に向けた勉強のサポートなどを企業が行っていかなければならず、外国人介護士にも企業にもかなりの負担が強いられてしまうことがリスクです。

また、制度によって在留可能期間がそもそも短いこともあります。

本人の意思で帰国されてしまうケース

特定技能ビザを取得して、実際に日本の介護の現場で働いている外国人介護士の中には、情熱を持って仕事へ取り組み、どんどんと実力を高めていく人も多くいます。そして、そのような人材は企業や介護施設にとって非常に魅力的であることも事実です。

反面、彼らの価値は海外へ移住した日本人富裕層などにとっても重要であり、むしろ日本で働くよりも、母国でハイクラスな要介護者を相手に働いた方が、外国人介護士にとって好待遇というケースも考えられます。そのため、自身のキャリアアップを考えて、あえて帰国するといった外国人介護士も想定しなければなりません。

また、そもそも外国人介護士と企業や現場との信頼関係が構築されていなかったり、彼らが日本での生活に馴染めていなければ、優れた人材ほど転職したり帰国したりといった可能性が高まります。

外国人介護士が日本で働き続けたいと思ってくれるように、普段からきちんとコミュニケーションを取って、彼らとの信頼関係を築いていくことが、突然の帰国といったリスクを避けるために最重要なポイントです。

外国人介護士の帰国問題に詳しいプロの活用

制度として帰国を強制される場合にしても、本人の意思で帰国してしまう場合にしても、あらかじめ外国人介護士を受け入れるために様々なケースを想定して、必要な対処を行っていくことが不可欠です。

とはいえ、一口に外国人介護士といっても出身国や本人のレベルに合わせて必要な対処も異なり、全てをカバーするには十分なノウハウが欠かせません。

そのため、外国人の教育や日本での生活を定着させるためのサポート、さらに食習慣のフォローなど、様々な事業を専門的に取り扱っており、きちんとした実績を持っている人材サービス会社を活用することが大切です。また、例えばONODERA USER RUNのように、外国人介護士に特化した人材サービスを専門としている会社では、現地での人材発掘から採用、教育、さらにアフターフォローまで一貫して対応してくれるため、より安心感も高められるでしょう。

外国人介護士の帰国問題も先手でサポートONODERA USER RUNとは

これまで解説してきた外国人介護士が帰国する原因に対して、ONODERA USER RUNでは帰国する事態がないように事前に対策されたサポート内容が充実しています。以下、帰国問題に対するサポートを紹介いたします。対介護施設、対外国人人材両者がトラブルなく働けるようなサービス内容が揃えられています。

  • 在留資格「特定技能1号」にて外国人を受け入れられる支援サービスを提供
  • 特定技能ビザを取得している外国人人材を紹介
  • 外国人人材にも直接サポート。来日してからの生活も物件探しから相談までサポート

外国人人材が帰国してしまった事例と対策

本人の健康上の理由を言い訳にした帰国事例

A社では、海外からの技能実習生を受け入れるにあたって社員へ周知徹底し、外国人差別などが起こらないよう社内環境を整えてきました。そのおかげで、実際に技能実習生が来日し、いざ仕事がスタートすると、日本人の従業員とも良好な関係が構築され、A社にとっても技能実習生にとってもWin-Winの関係が構築されたそうです。

しかし、1年の中でも特に仕事の多い繁忙期を乗り越えた頃、技能実習生のBさんが突然、健康上の問題を理由に「帰国したい」という申し出を行いました。Bさんによれば、幼少期の事故の後遺症により、仕事を続けると体への負担が大きいということでした。

そこでA社は監理団体を交えてBさんと話し合い、業務内容を見直し少しでも肉体的な負担の少ない仕事をしてもらうということで、いったんはBさんも帰国の意思を取り下げたそうです。

ですが、その後もBさんは突然の体調不良を訴えて仕事を休む機会が多くなり、改めて監理団体の職員らがBさんの本心を確かめたところ、実はモチベーションの低下こそが本当の理由であったと分かりました。

結果的に、A社としても労働意欲の低下した従業員を雇用し続けるわけにいかず、Bさんの途中帰国が決定しました。

事前情報にない病気の後遺症を理由にした帰国事例

C社は業界で外国人の活躍が進んできたこともあり、技能実習生を受け入れることに決めました。また、C社では積極的に技能実習生の暮らしや仕事をサポートして、技能実習生のための取り組みを色々と行っていたこともポイントです。

しかしある時、技能実習生のDさんが過去の手術歴を理由に、途中帰国を訴えるようになりました。

ところが、監理団体が得ていた事前情報にDさんの既往歴はなく、本国の送出機関でも手術に関する話は聞いたことがなかったそうです。

結論をいえば、本当の理由はDさんのモチベーション低下にあり、当初は何とかDさんに頑張ってもらいたいと考えていたC社も、最終的にはDさんの途中帰国を受け入れることになりました。

突然の途中帰国を予防するには?

A社もC社も、最初は技能実習生と良好な関係を維持しており、技能実習生も意欲的に働いていたようです。しかし、日本の商習慣と海外の商習慣のギャップが外国人に思いがけない影響を与え、それが結果としてモチベーション低下へつながることもあります。

外国人を受け入れる際には、事前に国内の社内環境を整えるだけでなく、受け入れる人材の経歴や既往歴といった情報を十分に確認した上で、日本の商習慣や仕事内容について本人とも詳しく意思疎通しておくことが大切です。

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